日本外来小児科学会に参加をしました。.

コロナ禍で昨年は中止となった学会ですが、今年は現地参加する予定でしたが緊急事態宣言が再度発令されたため、現地には、行けませんでした。

今年はオンラインで2日間参加しました。講演やワークショップなど、どの内容も日々の業務で役立つ内容ばかりでとても勉強になりました。医療は日進月歩であり、学会や研修などに参加することで、日々変わる医療の様々なことについて最新の情報や知識、技術を知ることは、本当に医療従事者にとって大事だということをあらためて感じました。今回は、様々な内容を聞くことができましたが、その中の一部をご紹介したいと思います。

 ~補完食について~
 補完食という言葉は、聞き慣れないかもしれませんが、WHOが離乳食に代わる言葉として提唱している言葉です。
 学会のお話で衝撃を受けたのは・・・・
お粥のカロリーがとても低いことです!!
10倍粥は、100gで36kcalしかありませんでした。だいたい、離乳食が始まる6か月から8か月の間に必要な摂取カロリーは、600~650kcalと言われていますので、本当に必要なカロリーをとるには、薄いお粥では、必要摂取カロリーを摂れなくなくなるので、スプーンを傾けても落ちない硬さが一番良いとのことでした。
 私も10倍粥を必死に作っていたので本当に衝撃を受けました。
補完食(離乳食)の悩みは、子育てを行う中で誰も通る道ではないでしょうか?
また、悩みは様々ですし、お子様一人一人成長の進み方も違うため、育児書と同じようにとはいかないのが現実です。
私自身も離乳食は、特に一人目はこれでよいのか?と悩んだり、離乳食の雑誌を買ってその通りに作っても全く食べてくれずに落ち込んだり、アレルギーを過剰に心配してしまったり、離乳食を作るのに手間をかけすぎて時間がかかりすぎて四苦八苦していたのを思い出します。しかし、今回の学会に参加し、やはり一番大事なのは、親も子どももお互い楽しく食事をすること。また、正しい知識を持つことで、心配や不安が減り、補完食(離乳食)が苦ではなく、楽しい時間となるとともに、子どもの成長を楽しむ時間となると感じました。もう私自身は、子どもたちの離乳食の時期にタイムスリップしてやり直すことはできませんが、もし、自分の子どもの小さいときにこの学会の内容を聞いていればもう少し肩の力を抜いて、気楽に、楽しく、子どもとの食事の時間を過ごせたのではないかと感じた内容でした。

学会で紹介されていましたが、佐久医師会の補完食リーフレットや神奈川県小児保健協会のホームページを参考にしてみてください。
 また、当院の9か月健診に来院された方には、離乳食で困っていることがないか、一人一人お声をおかけさせていただいております。
健診以外で来院された方もお気軽に離乳食について何かわからないことがあればぜひご相談ください。親御さんの悩みを一緒に解決し、また寄り添い、楽しく補完食(離乳食)を進めていけるお手伝いができたらいいなと思っております。

2021年10月19日